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荷重試験を実施しました
お久しぶりです。設計の岡本です。僕にとっては激動の2月が終わりました。

上旬には鳥人間コンテスト提出書類の作成に追われていました。今までのWindnauts機とは少しだけ違う“燦”の特徴を伝えられるものになったかと思います。三面図を見せちゃいます。パイロットの剱持が考えてくれたポエムが決まってますね。


下旬には荷重試験を準備し、2月27・28日に実施しました。

フライングワイヤ機のチームの方には当然で、滑空機・片持ち翼機のチームの方にとっては意外かもしれませんが、翼付け根のあたりでは飛行時よりも地上静止時のほうが大きな曲げ負荷がかかります。とくに、中央翼桁を切断して斜めに接続する翼根上反角を採用している我々にとっては、ここの強度が保証されていることは重要です。
ということで、Windnautsではまず地上静止時を模擬して主翼に自重分の錘を吊るし、そのあとで機体を上下反転させて1G(水平飛行)、1.5G(発進引き起こし・突風荷重など)の飛行時を模擬して揚力分の錘を吊るします。また、飛行時については、フライングワイヤ長さの左右差をキャンセルするため、両翼ワイヤをベルトで繋げて中央取付部で滑るようにする「ベルト飛行時」の試験もおこなっています。

当日27日は地上静止時の試験を問題なく実施しましたが、そのあとで飛行時試験に必要なフライングワイヤ長さの算定に間違いがあったことが判明し、27日に実施予定だったベルト飛行時試験を翌28日に持ち越しました。これは僕の落ち度であって、極めて危険な事態でした。以後の実飛行では再発しないようにします。



待機時試験。翼根上反角が美しいですね。


飛行時1.5G。翼なかほどでは最大の負荷がかかり、大きくたわみます。

 結果として、すべての試験で構造が破壊することはなく、運用に耐える強度を有する安全な機体であることが確認できました。たわみは理論値よりも若干小さい(安全側といえる)こと、左右で大きくない差があることがわかりました。これらはワイヤ長さ誤差や主桁製作誤差などによると考えていますが、無視してもよい水準のものだと判断しています。

 とくに長時間はしごリフトの上で機体を支持していたふたりの部員、参加してくれたすべての現役とOBの方々、そしてここまで機体を製作した翼・コクピ班の皆さんに感謝しています。

 3月に入り、ロールアウト・飛行試験に向けて各班の製作は進んでいます。その裏で僕とパイロットの剱持は操縦、鳥コンでの戦略・進路決定・航法についての検討に着手し、過去の偉大なパイロットにもお越しいただいて話を聞くなどしました。飛行機を安全に造って運用し、そして目標を達成するフライトができるよう、これから全力で取り組みます。

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