皆さんこんにちは、初めまして。2017年度プロペラ班パートリーダー兼プロペラ設計を担当している安室と申します。もう5月末だというのに、プロペラ班は今年度のブログの更新が今回初めてになってしまいました、申し訳ありません。今までの分を取り返すつもりで書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします(`・ω・´)
今年のWindnautsのプロペラ班は例年通り、9月から製作を始めて、テストピース1本、テストフライト(TF)用2本、本番用2本の計5本のプロペラを作りました。もちろんバルサペラです。翼でもフェアリングでも共通していると思いますが、プロペラも表面精度が大変重要で、近年いろいろな表面処理を試しています。
プランク(外皮)を貼った後にマイクロガラスクロスを巻いた後に、一昨年はタミヤのポリパテを盛ってやすり、昨年はゲルコートを吹き付けてやすり、その後にサーフェイサー、塗装、クリアーを吹くという工程でした。クリアーを吹いて、800番、1000番でやすってから、コンパウンドをかけることによって十分に表面精度はよくなるのですが、クロス巻き後の表面処理をしっかりしないと、後からクロスの目が浮き出たりすることがあります。クロス巻き後の表面処理はすごく大切です。
しかし、大前提として、Windnautsの機体は軽さが命です。表面処理に重い材料を使ってしまうのは少し気が引けます。そして、これは僕の問題ですが、楽に作業をしたいものです。表面処理に使う材料選びでは、表面精度が出せるもの、なるべく軽いもの、加工がしやすいものを考えます。昨年のゲルコートは水研ぎしなければやすれず、重かったので、そこで今年は初めに超軽量パテを採用しました。主剤と硬化剤を混合して硬化するタイプのパテです。そのままだと広範囲に盛れないのでスチレンモノマーで希釈して使いました。
そして実際にTF用のプロペラに超軽量パテを盛ってやすったあとの様子が下の写真になります。
そして上の写真の状態まで塗装を進めていき、文字を塗装するときに貼ったマスキングシートをはがして、塗装が無事終わる――そう思ったときでした。
なんとマスキングシートをはがしたら塗装も一緒に取れてしまったのです!(このときは本当に何も考えられなくなるくらいショックでした…)
拡大すると左のようになります。パテを盛ったはずなのにバルサ表面が見えている、つまりパテごと塗装がはがれたのです。原因を考えた結果、パテの硬化不良だと考えられます。確かに思い返してみれば、紙やすりでやすっても粉が出ないしやすりに何か張り付くしで、うまくやすれませんでした。更にそのパテの硬化不良の原因は、①パテの主剤と硬化剤の混合比を間違ったこと②スチレンモノマーを混ぜすぎたこと(調べると、スチレンモノマーを入れすぎると硬化時間が長くなり、最悪効果不良に陥ると書いてあります)が挙げられます。他チームの方で超軽量パテができている人はいるので、①②の原因をしっかり解消すれば成功すると僕は思います。この後はがれたところをアセトンで落としてパテ盛りなおして塗装しなおしました。クリアー吹いてやすったらマシになりましたが、そのせいで表面に溝ができてしまったので表面精度が良いとは間違っても言えません…
そしてこちらが完成したTF用プロペラです(ちなみにオレンジのプロペラも水色と同じようにパテがはがれました)。
これを見てお気づきの方もいるかもしれませんが、クリアーをやすったときにクリアーが剥げてそのまま塗装もやすってはげているところがありますね、これは今年度第2の悩みですね…
そして本番用はまた超軽量パテを使ってミスするのが怖かったので、一昨年に使ったタミヤのポリパテを使いました。以前の失敗をしないように混合比やスチレンモノマーの量に気を付けました。下のようになります。
大体はきちんとやすれたし、硬化不良がないか確認して見つけたらパテをはがして盛りなおしたので今度こそ大丈夫だと思ったら、またもやマスキングテープでパテごとはがれました…
硬化不良を見逃したとか、パテの混ぜ方が足りなくて効果不良になったとか、マスキングテープの粘着力が強すぎるとか、諸説ありますがまだはっきりした原因は分かっておりません。何かわかる方は是非教えてください(;´・ω・)
その後は何とかなりまして、今は本番用プロペラをコンパウンドで磨いたり、スピナーなどの小物を作っています。本番用のデザインはオンエアでのお楽しみに。もうすぐTFが始まります(現在5/28)。そして僕は今年の鳥コンでプッシャーを務めることになったので責任重大なので頑張ります!
長くなりましたが最後まで読んでくれた方はありがとうございました。
2017年度 プロペラ班パートリーダー・プロペラ設計 安室
今年のWindnautsのプロペラ班は例年通り、9月から製作を始めて、テストピース1本、テストフライト(TF)用2本、本番用2本の計5本のプロペラを作りました。もちろんバルサペラです。翼でもフェアリングでも共通していると思いますが、プロペラも表面精度が大変重要で、近年いろいろな表面処理を試しています。
プランク(外皮)を貼った後にマイクロガラスクロスを巻いた後に、一昨年はタミヤのポリパテを盛ってやすり、昨年はゲルコートを吹き付けてやすり、その後にサーフェイサー、塗装、クリアーを吹くという工程でした。クリアーを吹いて、800番、1000番でやすってから、コンパウンドをかけることによって十分に表面精度はよくなるのですが、クロス巻き後の表面処理をしっかりしないと、後からクロスの目が浮き出たりすることがあります。クロス巻き後の表面処理はすごく大切です。
しかし、大前提として、Windnautsの機体は軽さが命です。表面処理に重い材料を使ってしまうのは少し気が引けます。そして、これは僕の問題ですが、楽に作業をしたいものです。表面処理に使う材料選びでは、表面精度が出せるもの、なるべく軽いもの、加工がしやすいものを考えます。昨年のゲルコートは水研ぎしなければやすれず、重かったので、そこで今年は初めに超軽量パテを採用しました。主剤と硬化剤を混合して硬化するタイプのパテです。そのままだと広範囲に盛れないのでスチレンモノマーで希釈して使いました。
そして実際にTF用のプロペラに超軽量パテを盛ってやすったあとの様子が下の写真になります。
そして上の写真の状態まで塗装を進めていき、文字を塗装するときに貼ったマスキングシートをはがして、塗装が無事終わる――そう思ったときでした。
なんとマスキングシートをはがしたら塗装も一緒に取れてしまったのです!(このときは本当に何も考えられなくなるくらいショックでした…)
拡大すると左のようになります。パテを盛ったはずなのにバルサ表面が見えている、つまりパテごと塗装がはがれたのです。原因を考えた結果、パテの硬化不良だと考えられます。確かに思い返してみれば、紙やすりでやすっても粉が出ないしやすりに何か張り付くしで、うまくやすれませんでした。更にそのパテの硬化不良の原因は、①パテの主剤と硬化剤の混合比を間違ったこと②スチレンモノマーを混ぜすぎたこと(調べると、スチレンモノマーを入れすぎると硬化時間が長くなり、最悪効果不良に陥ると書いてあります)が挙げられます。他チームの方で超軽量パテができている人はいるので、①②の原因をしっかり解消すれば成功すると僕は思います。この後はがれたところをアセトンで落としてパテ盛りなおして塗装しなおしました。クリアー吹いてやすったらマシになりましたが、そのせいで表面に溝ができてしまったので表面精度が良いとは間違っても言えません…
そしてこちらが完成したTF用プロペラです(ちなみにオレンジのプロペラも水色と同じようにパテがはがれました)。
これを見てお気づきの方もいるかもしれませんが、クリアーをやすったときにクリアーが剥げてそのまま塗装もやすってはげているところがありますね、これは今年度第2の悩みですね…
そして本番用はまた超軽量パテを使ってミスするのが怖かったので、一昨年に使ったタミヤのポリパテを使いました。以前の失敗をしないように混合比やスチレンモノマーの量に気を付けました。下のようになります。
大体はきちんとやすれたし、硬化不良がないか確認して見つけたらパテをはがして盛りなおしたので今度こそ大丈夫だと思ったら、またもやマスキングテープでパテごとはがれました…
硬化不良を見逃したとか、パテの混ぜ方が足りなくて効果不良になったとか、マスキングテープの粘着力が強すぎるとか、諸説ありますがまだはっきりした原因は分かっておりません。何かわかる方は是非教えてください(;´・ω・)
その後は何とかなりまして、今は本番用プロペラをコンパウンドで磨いたり、スピナーなどの小物を作っています。本番用のデザインはオンエアでのお楽しみに。もうすぐTFが始まります(現在5/28)。そして僕は今年の鳥コンでプッシャーを務めることになったので責任重大なので頑張ります!
長くなりましたが最後まで読んでくれた方はありがとうございました。
2017年度 プロペラ班パートリーダー・プロペラ設計 安室
2017,06,01 Thu 14:40
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