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引退コメント ~各班より(1)~
皆様こんにちは、21代広報の長谷川です。最近は引退してから1週間が経ち、鳥人間から普通の人間に戻ってきたな感じる今日この頃です。
さて、本日は若干今更感が否めませんが、21代最後のブログ更新として、引退に当たって各班から一人ずつと、3役の方々からコメントを頂きましたので、宜しければご覧になってください。
今回は内容が多いため、3回に分けさせていただきます。まずはコクピット班、操舵班、電装班です。

まずはコクピット班です。

お世話になっております。21代コクピット班の久保です。班長の指田君に代わって引退メッセージを書かせていただくことになりました。
 コクピット班はコクピットのフレームが出来上がっているため、燦について特にこれといった作業を積極的に行うことはありませんでした。しかしながら、その先を見据えて縮小版コクピフレームを製作したり、燦の桁をなるべく無傷で来年使えるようにクランプという部品を製作したりしました。このクランプを桁同士の接合面に嚙ませることで桁を直接エポキシ固定しなくてもよくなります。クランプ自体は今年限りの部品ですが、このクランプはウェットカーボンの積層で半円状の曲面を整形しています。今後機体の軽量化や部品点数の削減を目指す上で曲面カーボンの成型技術を確立できたことは非常に大きく、従来のフレーム製作技術とともにこの新しい技術も伝えていきたいと思います。しかしながら我々にも至らぬ点が多くまだまだ引き継げていない作業が多くあります。
今後とも22代、23代と緊密に協力して引継ぎを進め、Windnautsコクピット班のさらなる進歩を後押しさせていただきます。今まで付いてきてくれてありがとうございました、そしてこれからもよろしくお願いいたします。

以上、コクピット班からでした。

次は操舵班です。
21代操舵班パーリー兼操舵設計を務めさせていただきました仲井です。
今年度も新型コロナウイルスの影響で鳥コンへの出場は叶わず、操舵系統も前年度のものを流用しての活動となりました。当初の予定では年内に操縦桿を完成させて春先にはロールアウトするはずでしたが、5か月に及ぶ活動禁止期間や活動時間の制限により、操舵班のロールアウトは9月となりました。また8月末の尾翼調整ではトラブルが連発し、一時はどうなることかと思いましたが、今年のTFでは操舵系統のトラブルが一切生じず、いろいろありましたが本当にかわいい操舵系統だと思います。1stGTFの発進シークエンスで尾翼が無事に動いているのを見たときや1stKTFで初めて機体が浮いた時は心に込み上げてくるものがあり、操舵班に入れて本当に良かったなと感じました。来年は操舵班がパイロット1人となってしまい、コクピ班に操舵の設計や作業の一部をお願いするなど、今年以上に大変な状況だと思いますが、尾翼調整やTFを経て一気にたくましくなった22代ならきっと大丈夫だと信じています。
最後になりますが21代・22代、OB・OGの皆様、応援して下さったすべての方々に感謝しています。1年間本当にありがとうございました。

以上、操舵班からでした。

最後に電装班です。
21代電装班パーリーの沖野です。なんやかんやで引退の時期が来てしまいました。この間に鳥コンに行ったのはたったの1回、プラホにはなんと一度も上がっていません。このことについては色々と思わないこともないですが、今更振り返るようなことではないし、振り返ったところで何も生み出しませんので割愛します。これから述べることはただのお気持ち表明なので、特に有益なことは書かれていません。ご了承ください。
 電装班所属ならおそらく誰しもが1回は次のようなことを考えると思います。
「このチームに電装班が存在する意味はあるのか。」
これは言わば究極の問いですし、人によって答えは違うでしょう。私自身確固たる答えは持てていません。ただ電装班として活動してきた間、常に心に留めていた言葉があります。
「電装が無くても飛行機は飛ぶが、飛び続けることはできない。」
ジャンプ試験のように単に地面から浮き上がるだけなら電装は必要ありません。むしろ重りに近いでしょう。しかし、ビッグフライトになればなるほど、回転数や機速、高度といった情報の重要性は増してきます。逆に言えば、記録に残るようなビッグフライトは電装無しには成り立たないと思います。
 前述したように、私が現役でいる間に私たちの作り上げた機体が琵琶湖の空を華麗に舞う姿を見ることはできませんでした。ビッグフライトにこそ電装は必要、という言葉を信じ、日々プログラミングと格闘していた私にとって、「果たして自分がこのチームにいる意味はあるのか」と自問自答する日々が無かったわけではありません。ですが、いまこの文章を書いている私は自信を持って答えを言えます。

「今年のことだけを考えるなら私たち電装班のいる意味があったかどうか分からない、しかし未来のWindnautsには決して欠かせない存在であったことは確かだ。」

 このブログで過去に報告していますが、私たち21代電装班は弊チーム史上初めてAndroid端末による表示器を実現させました。そしてそれを利用し、リアルタイムで計測したデータを手元のPCで閲覧できるシステムを作り上げました。これは決してTVに映るような派手なものではないですが、私たちのチームにとっては大きな一歩で、将来のWindnautsにとっても重要な意味を持つものです。
ですが、それ以上に重要なことがあります。それは、これを通じて「自分の頭で描いた理想のシステムを、失敗を恐れずに作り上げていくフロンティア精神」も伝えていくことです。通常は、どうしても「前年までの設計をそのまま踏襲」というのが大きな流れとなりますが、今回のシステムにおいては大体8割くらいが新たに開発したもので出来ています。
この文章を読んでいるであろう22代以下未来の電装班員に伝えます。
「私たちは私たちの出来得る限りで最高の電装システムを作り上げた。だが、それに決して固執してはいけない。私たちのように常に新しいものにアップデートしていく精神を大切に。」
 最後になりますが、壁にぶつかったときにいつも助けて頂いたOBの先輩方、20代・21代がずるずると後回しにしていたプリント基板を数週間で作り上げてくれた22代電装班長、そして3Dプリンターを駆使して様々な部品を作りつつ、こんな電装班長にも最後までついてきてくれたもう一人の21代電装班員に感謝を述べたいと思います。

以上、電装班からでした。


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